事業用自動車等連絡書とは?一般貨物の増車から緑ナンバー登録までを解説

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事業用自動車等連絡書とは?一般貨物の増車から緑ナンバー登録まで

この記事でわかること

一般貨物自動車運送事業でトラックを増車するときは、運輸支局へ増車に関する手続きを行えば、それだけで新しい車両を事業用として使用できるわけではありません。

増車に関する運送事業上の手続きの後には、車両を事業用自動車として登録する手続きがあります。

その際に重要になる書類が、**「事業用自動車等連絡書」**です。

「増車届と事業用自動車等連絡書は何が違う?」

「連絡書をもらったら、そのままトラックを使える?」

「連絡書に有効期限はある?」

と迷う運送事業者の方もいるでしょう。

関東運輸局の事業用自動車等連絡書には、この書類が、貨物自動車運送事業法等による許可、事業計画の認可・届出、または事業用自動車の代替であることを確認したことを証する書類であると記載されています。また、有効期限は発行の日から1か月です。

この記事では、一般貨物自動車運送事業の増車を中心に、事業用自動車等連絡書の役割から、緑ナンバーの登録までの流れ、増車前に確認しておきたいポイントを解説します。

事業用自動車等連絡書とは?

事業用自動車等連絡書は、運送事業に関する手続きと、自動車の登録手続きをつなぐ重要な書類です。

関東運輸局が公開している様式には、貨物自動車運送事業法等による、

許可を受けたこと
事業計画の認可を受けたこと
届出をしたこと
事業用自動車の代替であること

などを確認したことを証する書類である旨が記載されています。

つまり、一般貨物自動車運送事業者が新しいトラックを導入する場合、

「運送会社として車両を増やす手続き」

と、

「その自動車を事業用として登録する手続き」

は、同じものではありません。

この2つを混同しないことが重要です。

埼玉運輸支局でも、一般貨物自動車運送事業の各種様式とは別に「事業用自動車連絡書様式」とその記載例が公開されています。

増車届と事業用自動車等連絡書は何が違う?

一般貨物自動車運送事業では、事業用自動車の数を変更するときに、貨物自動車運送事業法上の手続きが必要になります。

関東運輸局では、一般貨物自動車運送事業について「事業計画変更認可申請書兼届出書」などの様式を公開しており、増車についても現行の様式・処理方針に従って手続きを行います。

一方、事業用自動車等連絡書は、その後の自動車登録に関係する書類です。

したがって、

増車の手続きをした
=
新しい車両の緑ナンバー登録まで完了した

ということではありません。

ここは実務上、特に間違えないようにしたいポイントです。

「増車」と「登録」は分けて考える

たとえば、新しいトラックを1台追加するとします。

この場合、

① 一般貨物自動車運送事業の増車に関する手続き

と、

② 新しいトラックを事業用自動車として使用するための登録手続き

を分けて考えると分かりやすくなります。

事業用自動車等連絡書は、この②へ進む際に関係してきます。

増車から緑ナンバー登録までの基本的な流れ

一般貨物自動車運送事業でトラックを増車する場合、大きな流れは次のように整理できます。

STEP1 増車できる状態か確認する

最初に、新しい車両を追加できる状態かを確認します。

単純に、

「トラックを1台買ったから1台増やす」

というだけではありません。

増車については、営業所に配置する車両数だけでなく、車庫の収容能力や運行管理者・整備管理者、運転者などの事業運営体制も確認する必要があります。

関東運輸局の現行の事業計画変更関係様式でも、増車について宣誓書などの添付書類が設けられています。

また、一定の場合には通常の増車届とは異なる取扱いとなるため、車両契約前に現在の事業状況を確認することが重要です。

一般貨物自動車運送事業の増車・減車|事前届出と認可が必要になるケースを解説

STEP2 増車に必要な手続きを行う

増車できることを確認したら、管轄する運輸支局で必要な増車手続きを進めます。

ここで重要なのは、増車手続きと自動車登録を一つの手続きだと思わないことです。

増車について必要な手続きを行った後、事業用自動車等連絡書を使用して登録手続きへ進みます。

STEP3 事業用自動車等連絡書の確認を受ける

事業用自動車等連絡書には、

・事業等の種別
・使用者の名称
・所属営業所名
・使用の本拠の位置
・使用しようとする自動車
・廃止する自動車
・自動車登録番号または車台番号
・貨物自動車の種別
・最大積載量

などを記載する欄があります。

埼玉運輸支局では、事業用自動車等連絡書について、

新規許可
新規届出
増車
減車
営配
代替
使用の本拠の位置の変更

それぞれの記載例を公開しています。

したがって、「増車」だけに使用する書類ではありません。

STEP4 自動車の登録手続きを行う

連絡書の確認後、車両について必要な登録手続きを行います。

ここで、車両の状態によって必要な登録が変わることに注意してください。

たとえば、

新車なのか
中古車なのか
すでに登録されている車両なのか
所有者・使用者は誰なのか
現在どのようなナンバーが付いているのか

などによって必要な手続き・書類は異なります。

したがって、「増車なら全車両で同じ登録手続き」ではありません。

車両ごとに現在の登録状態を確認する必要があります。

STEP5 緑ナンバーを取り付けて事業用自動車として使用する

必要な登録が完了すると、一般貨物自動車運送事業に使用する事業用自動車として緑ナンバーが交付されます。

ここまで進んで、実際に事業用自動車として使用できる状態になります。

つまり、

増車手続き
↓
事業用自動車等連絡書
↓
自動車登録
↓
緑ナンバー

という流れを意識しておくと分かりやすいでしょう。

事業用自動車等連絡書の有効期限は「発行の日から1か月」

事業用自動車等連絡書には有効期限があります。

関東運輸局が現在公開している様式には、

「有効期限 発行の日から1ヶ月」

と明記されています。

そのため、

「連絡書だけ先に準備して、登録は数か月後にしよう」

というスケジュールには注意が必要です。

納車日・登録予定日から逆算する

新しいトラックを導入するときは、

車両の契約日

だけではなく、

納車予定日
登録予定日
実際に営業で使用し始める日

まで確認しておくことをおすすめします。

特に新車の場合、納車まで時間がかかることもあります。

連絡書の有効期限がある以上、車両の納車・登録スケジュールと運送事業側の手続きを別々に進めるのではなく、全体を見ながら進めることが重要です。

増車する前に車庫などを確認する

増車では、車両だけを確認すればよいわけではありません。

特に重要なのが車庫の収容能力です。

現在の車庫で新しい車両を適切に収容できない場合には、車庫の変更などについて先に検討する必要があります。

たとえば、

「5台分の車庫しか確保していないところへ6台目を追加したい」

という場合には、増車する車両だけを見て手続きを進めるのではなく、現在認められている車庫の状況を確認する必要があります。

車庫を新しく確保するなら別の手続きも確認

増車に合わせて別の車庫を借りる場合には、その車庫について事業計画変更認可が必要となる可能性があります。

そのため、

車両を購入
↓
駐車場所を探す
↓
あとから手続きを確認

ではなく、

増車後の車両数を確認
↓
現在の車庫で収容できるか確認
↓
必要なら車庫変更の手続きを確認
↓
車両契約・登録のスケジュールを決める

という順番で考えるほうが安全です。

一般貨物自動車運送事業の車庫の新設・移転・変更

運行管理者・整備管理者の人数も確認

車両数が増えると、運行管理者などの必要人数に影響する場合があります。

特に運行管理者は、配置する事業用自動車の台数によって必要人数が変わります。

そのため、

「車庫に1台分余裕があるから増車できる」

という確認だけでは十分ではありません。

増車前には、

車庫
運転者
運行管理者
整備管理者

などの体制をまとめて確認しておくことが重要です。

増車以外でも事業用自動車等連絡書を使用する

事業用自動車等連絡書は、増車専用の書類ではありません。

埼玉運輸支局が現在公開している記載例には、

新規許可
新規届出
増車
減車
営配
代替
使用の本拠の位置の変更

があります。

減車

事業用として使用している車両を減らす場合にも関係します。

増車とは反対に、事業用として使用しなくなる車両について必要な処理を行います。

代替

古いトラックを外して、新しいトラックへ入れ替えるケースです。

たとえば、

旧車両1台を外す
+
新車両1台を入れる

場合、営業所の配置車両数自体は変わらないことがあります。

しかし、使用する車両そのものは変わります。

この「代替」については検索意図が異なるため、次の記事で「一般貨物の車両入替(代替)」として詳しく解説します。

営業所間の車両移動

同じ会社の別の営業所へ車両を移す場合もあります。

この場合も単純な新規増車とは異なります。

どの営業所に何台配置するのかが変わるため、営業所ごとの事業計画を確認する必要があります。

よくある間違い

増車の実務では、次のような認識には注意が必要です。

「増車届を出したから、その日から新しいトラックを営業に使える」

増車に関する運送事業側の手続きと、自動車登録は別に確認します。

「車庫にトラックが入れば問題ない」

単に物理的に駐車できるかだけでなく、事業計画上の車庫として適切に手続きされているかを確認します。

「総台数が変わらなければ手続きはない」

車両を入れ替える代替では、総台数が変わらなくても使用する車両が変わります。

「連絡書を取っておけば、いつでも登録できる」

関東運輸局の様式では、連絡書の有効期限は発行の日から1か月です。

車両契約から実際の営業開始までを一連のスケジュールとして考えることが大切です。

まとめ

事業用自動車等連絡書は、一般貨物自動車運送事業に関する手続きと、自動車登録をつなぐ重要な書類です。

特に増車では、

増車できる状態か確認する
↓
増車に必要な手続きを行う
↓
事業用自動車等連絡書の確認を受ける
↓
自動車登録を行う
↓
緑ナンバーで事業用自動車として使用する

という流れを整理しておくと分かりやすくなります。

また、増車前には車両だけでなく、車庫・運転者・運行管理者・整備管理者などの体制についても確認する必要があります。

事業用自動車等連絡書には発行の日から1か月という有効期限があるため、納車日や登録予定日も考えながら進めましょう。

一般貨物の増車・登録でお困りの方へ

松井法務行政書士事務所では、一般貨物自動車運送事業を重点業務として、増車・減車、営業所・車庫等の変更、各種変更届、自動車登録などに対応しています。

代表行政書士の松井隆は、旅客運送の現場でバス運転士として20年以上勤務した経験があります。

「トラックを追加したいが、増車届だけでよいのかわからない」

「新しい車両の納車日が決まったので、緑ナンバーまでの手続きを確認したい」

「増車したいが、現在の車庫で足りるかわからない」

「車両を購入する前に、必要な手続きを整理したい」

といった場合は、車両を使用し始める直前ではなく、早めにご相談ください。

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