この記事でわかること
トラック運送会社で、
「車両動態管理システムを導入したい」
「荷主と連携して輸送を効率化したい」
「ダブル連結トラックやスワップボディコンテナ車両の導入を検討している」
という場合、現在実施されている**令和8年度「トラック輸送省エネ化推進事業」**を確認しておきたいところです。
国土交通省は、トラック事業者と荷主等が連携して物流全体の効率化に取り組み、トラック輸送のさらなる省エネ化を進めるため、輸送効率化システムや高輸送効率車両の導入費用の一部を補助しています。国土交通省
4次公募の申請受付期間は、2026年9月28日10時から10月7日16時までです。国土交通省
ただし、補助対象となる車両を導入する場合でも、一般貨物自動車運送事業上の手続きが自動的に完了するわけではありません。
車両の導入方法によっては、増車・代替・車庫・事業用自動車等連絡書・自動車登録なども確認する必要があります。
この記事では、4次公募の内容と、一般貨物自動車運送事業者が車両・システムを導入するときに確認しておきたいポイントを解説します。
トラック輸送省エネ化推進事業とは
令和8年度「トラック輸送省エネ化推進事業」は、トラック事業者と荷主等が連携して輸送の効率化に取り組み、エネルギー消費量の削減効果を実証する事業です。
国土交通省は、トラック輸送について、事業者単独の取組には限界があることから、トラック事業者と荷主等が連携して輸送効率化に取り組むことが必要としています。国土交通省
そのため、単に「新しいトラックを購入するための補助金」という制度ではありません。
車両やシステムを使ってどのように輸送を効率化し、省エネルギーにつなげるのかが重要になります。
4次公募は2026年9月28日から10月7日まで
4次公募の申請受付期間は、
2026年9月28日(月)10時
~10月7日(水)16時
です。
国土交通省の発表では、補助事業のホームページから申請書類をダウンロードし、申請期間中にアップロードする方法とされています。国土交通省
事務局が公開しているスケジュールでは、4次公募の交付決定は2026年10月下旬~11月中旬、実績報告期限は2027年1月15日とされています。パシフィック補助
申請期間が比較的短いため、対象設備・車両の導入を検討している場合は早めの確認が必要です。
何が補助対象になる?
今回の補助対象には、大きく分けて輸送効率化システムと高輸送効率車両があります。
車両動態管理システム
車両の位置や運行状況などを把握し、効率的な輸送につなげるシステムです。
国土交通省は、補助対象となる輸送効率化システムの一つとして車両動態管理システムを明示しています。国土交通省
予約受付システム等
物流拠点への到着・荷役等を効率化するための予約受付システムなども対象です。
事務局では4次公募について、
車両動態管理システム
予約受付システム等・配車計画システム
高輸送効率車両
のそれぞれについて事業用資料を公開しています。パシフィック補助
ダブル連結トラック
ダブル連結トラックも補助対象車両として明示されています。
一度に運べる貨物量を増やすことで輸送効率化を図る車両ですが、導入に当たっては補助制度だけでなく、実際の運行条件や運送事業上の手続きも別途確認する必要があります。
スワップボディコンテナ車両
スワップボディコンテナ車両も対象です。
車体と荷台を分離できる仕組みを利用することで、荷役と運行を分け、輸送の効率化につなげることができます。
国土交通省は4次公募について、ダブル連結トラックとスワップボディコンテナ車両の導入費用の一部を補助するとしています。国土交通省
「トラックを買えば対象」ではなく荷主等との連携がポイント
今回の記事で特に注意しておきたいところです。
この制度は、単純なトラック購入支援として説明するのは適切ではありません。
国土交通省は事業内容を、
トラック事業者と荷主等との連携のもと、輸送の効率化を通じたエネルギー消費量の削減効果を実証する事業
として位置付けています。国土交通省
したがって、
「対象車両だから購入すれば補助金が出る」
と考えるのではなく、最新の公募要領を確認し、自社の取組が要件を満たしているか判断する必要があります。
車両導入時に確認したい一般貨物の手続き
補助制度を利用して車両を導入する場合、もう一つ確認しておきたいのが一般貨物自動車運送事業上の手続きです。
補助金の交付申請と、運送事業上の車両手続きは別に考えます。
新しい車両を追加するなら「増車」
現在の営業所に配置している事業用自動車に新しい車両を追加し、車両数自体が増えるのであれば、増車の手続きを確認します。
増車は一般に事前届出で行いますが、一定の場合には認可が必要になるため、車両を追加する前に確認しておくことが重要です。
一般貨物自動車運送事業の増車・減車手続
今のトラックと入れ替えるなら「代替」
たとえば、
5台→6台
なら増車ですが、
5台のうち1台を外して新しい1台を入れ、合計5台のまま
という場合は、単純な増車とは異なります。
車両入替については「代替」として手続きを確認します。
一般貨物の車両入替「代替」とは?トラックを入れ替えるときの手続きを解説
増車後は事業用自動車等連絡書・登録へ
増車に必要な運送事業上の手続きを行った後は、事業用自動車等連絡書や自動車登録など、実際に事業用車両として使用するための手続きが続きます。
「補助金の申請が終わったから、そのまま緑ナンバーで使用できる」というものではありません。
一般貨物の増車後は何をする?事業用自動車等連絡書から緑ナンバー登録までの流れ
大型・特殊な車両を導入するなら車庫も確認
ダブル連結トラックやスワップボディコンテナ車両などを検討する場合、車両の導入だけでなく、実際に使用する営業所・車庫との関係も確認しておきたいところです。
特に車両を増やす場合は、現在の車庫に増車後の車両を収容できるか確認します。
車庫の変更が必要になる場合には、一般貨物自動車運送事業の事業計画変更の手続きも検討することになります。
発注・契約する前に補助制度の条件を確認
4次公募を利用する場合、特に注意したいのが発注・契約のタイミングです。
事務局は、原則として交付決定前に発注・契約した設備やサービスは補助対象外になると案内しています。パシフィック補助
したがって、
「どうせ導入する予定だから先に契約しておこう」
と進めてしまうと、補助対象にならない可能性があります。
高輸送効率車両には例外あり
一方、事務局は高輸送効率車両の導入に限り、2026年4月30日以降に新車登録された車両について、交付決定日前の事前導入・取組実施も申請可能と案内しています。パシフィック補助
ここは通常の設備・サービスと扱いが異なるため注意してください。
実際に申請する場合は、必ず4次公募の最新公募要領を確認します。
補助金と運送業の手続きを分けて考える
トラック運送会社が車両を導入するときは、大きく二つの確認が必要です。
一つは、
補助制度上、その車両や取組が対象になるか。
もう一つは、
一般貨物自動車運送事業上、どの手続きが必要になるか。
です。
補助対象だからといって増車等の手続きが不要になるわけではありません。
反対に、一般貨物の増車要件を満たしていても、それだけで補助対象になるわけでもありません。
車両を契約・登録する前に、この二つを分けて整理しておくことが重要です。
まとめ
令和8年度「トラック輸送省エネ化推進事業」の4次公募は、2026年9月28日10時から10月7日16時までです。国土交通省
対象には、
車両動態管理システム
予約受付システム等
ダブル連結トラック
スワップボディコンテナ車両
などが含まれています。国土交通省
ただし、制度のポイントは、トラック事業者と荷主等が連携して輸送効率化・省エネ化に取り組むことです。
また、一般貨物自動車運送事業者が対象車両を導入する場合は、補助金とは別に、
増車か代替か
車庫に問題がないか
事業用自動車等連絡書が必要か
登録をどの順番で進めるか
といった運送事業上の手続きも確認しておきましょう。
車両導入に伴う一般貨物の手続きでお困りの方へ
松井法務行政書士事務所では、一般貨物自動車運送事業の増車・減車、車両の代替、営業所・車庫の変更、事業用自動車等連絡書などの手続きについてご相談いただけます。
「補助制度を使って車両を導入するが、増車になるのかわからない」
「新しい車両を契約する前に、車庫について確認したい」
「既存車との入替なので、どの手続きになるのかわからない」
「車両導入から緑ナンバー登録までの順番を確認したい」
といった場合は、車両の契約・登録を進める前にご相談ください。
代表行政書士の松井隆は、旅客運送の現場でバス運転士として20年以上勤務した経験があります。
補助金申請そのものではなく、車両導入に伴う一般貨物自動車運送事業の手続きについて、LINEまたはお問い合わせフォームからご相談いただけます。
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